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HP-NC22/HP-NC18 まだ珍しいカナルタイプもラインアップ
HP-NC22/HP-NC18
日立マクセル
オープンプライス
http://www.maxell.co.jp/jpn/

Printable Version 2006年12月19日

ポータブルオーディオの普及によって、活発化しているヘッドホン市場。日立マクセルはその中でも独特なポジションを占めているメーカーだ。今回紹介するのはノイズキャンセリング機能を搭載した「HP-NC22」と「HP-NC18」の2製品。ともに密閉型だが、装着方法が異なり、NC22が耳を覆うように装着するオーバーイヤー型、NC18は耳穴に耳栓のようにねじ込むカナル型の形状となっている。



ソフトな装着感と適度な密閉感――「HP-NC22」

 日立マクセルは8月末に高音質化技術の“Bit-Revolution”(ビット レボリューション)を発表(関連記事)し、“VRAISON”(ヴレソン)のブランド名のもと、同技術を応用したUSBオーディオやパソコン用ヘッドホンなど、新製品を続々とリリースしてきた。今回紹介するHP-NC22とHP-NC18もその流れにある製品だ。両製品ともBit-Revolutionには未対応だが、同社としては初のノイズキャンセリング(NC)機能を搭載した意欲作となっている。

 まずは、HP-NC22に関して。こちらはネオジウムマグネットを使用した直径40mmのダイナミック型ユニットを採用。インピーダンスは32Ωで、NC機能をオンにした状態での感度は99dB/mWとなる。カタログでは周囲の騒音を約1/10に低減できるとうたわれているが、200Hzで-22dBという、割合低めの帯域で性能が発揮できる設計になっている。

HP-NC22の装着例
HP-NC22の装着例。

 NC機能はハウジング部分に設けられたスイッチで、オン/オフする仕組み。オフの状態でもヘッドホンとして利用可能だ。作りはかなりカッチリとしており、アーム部分にクッションが仕込まれていたり、ハウジング部分に鏡面加工が施されていたりと、高級感がある。柔らかなイヤーカップの感触が上々で、ソフトな装着感は疲れにくく、NCを利用しない状態でも適度な遮音感がある。

 編集部はパソコンのファンが常時音を立てている、割合騒々しい環境だが、NCをオンにするとパソコンのファン音が“すっと消える”印象を感じた。自然さが特徴で、隣で作業している編集部員の気配や話し声は感じるが、不快な騒音はぐっと減る。例えるなら、騒々しいサーバールームから、静かな図書館に移動したような印象である。NCヘッドホンでは、ノイズを打ち消すために逆位相の波を出しているため、無音状態では高い音がキーンと鳴っているような圧迫感を感じる場合がある。本機も多少それを感じるが、不快なほどではなかった。

ハウジング部
ハウジング部。鏡面処理が施されている。
電池収納部
電池収納部。ハウジング部分の外側をぐるっと回すというギミック。

 NC機能をオンにした状態とオフにした状態で音楽を再生してみると、オフの状態では若干高音域がカットされたようなナローな印象になった。オンにすると高域に広がりが出てサラウンド感が出る。残留ノイズをかすかに感じるものの、音質的にはオンにした状態のほうが好印象で、個人的にはこちらを常用したい感じだ。電池寿命に関してもアルカリ単4乾電池で40時間持つので、常時オンでも大きな問題はないだろう。

 音質傾向としては、ダイナミック型ユニットを利用した密閉式ヘッドホンということもあり、全体に引き締まったモニターライクな味付けだ。過度の強調感はないが、低域がずんずんとエネルギッシュに響き、こちらも好印象だった。

折りたたみ可能
本体に付属するポーチに収納したところ。


珍しいカナル型NCヘッドホン――「HP-NC18」

 次に、カナル型のNC18を装着してみた。こちらは直径9mmでダイナミック型のドライバーユニットを採用している。インピーダンスは32Ω、感度は105dB/mW(NCオン時)。NCの性能は200Hzで-18dBとなっている。

HP-NC18
HP-NC18

 形状に関してはかなり独特で、一般的なカナル型ヘッドホンと比べてもかなり大きい。イヤーピースの部分は回転式となっており、耳穴の向きに自由に合わせられる。カナル型ヘッドホンは、耳穴の入り口から奥までピッタリと密着したほうがいいのだが、耳の形には個人差があるので、なかなかうまくいかない。イヤーピースの形状や素材を工夫したり、上向き/下向きの両方の装着を可能にするなど、メーカーごとにいろいろな試みが加えられているが、回転して角度を変えられるというのは新しさを感じさせるアプローチだ。

回転式
イヤーピースの部分は自由に角度が決められる回転式だ。
大きめ
ソニーの「MDR-NC32NX」(左)とHP-NC18(右)の比較。

 NC用のイコライザーに関しては外付けで、単4乾電池1本で駆動する。NCのオン/オフに加えて、音量調整用のつまみが設けられている。NCをオフにした状態でもヘッドホンとして利用できる点はNC22と同様である。

イコライザー部分
イコライザー部分。大きさは単4電池2〜3本程度だ。
電池収納部
単4乾電池1本で約40時間駆動する。

 NCの効果に関しては、NC22に比べると若干劣る印象はあるが、こちらも確かに実感できる。少し気になったのは、NCをオンにした状態とオフにした状態で、かなり音の印象が変わってしまう点だ。オフにした状態で聞くと、高域と低域がすっぽりと落ちてかなりナローな印象である。オンにするとこういった印象はなくなり、明らかに帯域が広がっている印象を受ける。NCをオンにすると残留ノイズが出るが、基本的にはこちらもNCを常時オンにして使った方が良さそうだ。

 なお、NCをオンにした状態でも、若干高域の抜けの悪さを感じる面があった。もしかしたら、音作りそのものが中域を重視した、ボーカルが前に出てくるものを目指しているのかもしれない。


 今回紹介したHP-NC22とHP-NC18はともにオープンプライスだが、店頭での販売価格はNC22が2万円弱、NC18が1万円弱といったところ。NC22に関してはソニーの「MDR-NC50」、NC18に関しては同じく「MDR-NC32NX」「MDR-NC22」あたりが競合機種となる。

 ヘッドホンに関しては、最後は使う人の好みの部分が大きいためぜひ試聴してほしいが、まだまだ製品の少ないカナル型と、音質を重視したオーバーイヤー型という2種類のラインナップが用意されている点は嬉しい。今後は、独自技術のBit-Revolutionを応用したNCヘッドホンにも期待したいところだ。

HP-NC22の主なスペック
製品名 HP-NC22
ドライバーユニット 直径40mm ダイナミック型 密閉式(オーバーイヤータイプ)
再生周波数帯域 20Hz〜20kHz
インピーダンス 32Ω
音圧感度 99dB/mW(ON)、102dB/mW(OFF)
ノイズキャンセリング性能 約22dB以上(200Hzにて)
雑音抑制周波数範囲 60〜520Hz
電源 単4電池×1
バッテリー寿命 約40時間(アルカリ乾電池使用時)
重量 約230g(電池含む)
HP-NC18の主なスペック
製品名 HP-NC18
ドライバーユニット 直径9mm ダイナミック型 密閉式(カナルタイプ)
再生周波数帯域 20Hz〜20kHz
インピーダンス 32Ω
音圧感度 105dB/mW(ON)、107dB/mW(OFF)
ノイズキャンセリング性能 約18dB以上(200Hzにて)
雑音抑制周波数範囲 20〜800Hz
電源 単4電池×1
バッテリー寿命 約40時間(アルカリ乾電池使用時)
重量 約60g(電池含む)

(編集部 小林 久)



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